「骨盤底筋群」のおはなし

「骨盤底筋群」

私のクラスでは何度も何度もしつこいくらい出てくる言葉で(ホントにしつこいと思う・・笑)、

ウィメンズケアヨガではこの「骨盤底筋群」を意識し、動かしたり緩めたりする事を多く行います。



◉骨盤底筋群の場所

胴体の一番下部にあり小さな筋肉が何層にも重なり、尿道・膣・肛門の周りを囲みながら恥骨と尾骨に吊られたハンモックのように下から臓器を支えています。


◉骨盤底筋群の役割はどんなもの?

●骨盤内の臓器(特に膀胱・子宮・直腸)を支えている

●排尿・排便・月経血のコントロール

●姿勢維持のサポートや体幹を安定させる

●呼吸のサポート

●自律神経との繋がり



◉骨盤底筋群を弱らせる原因は?

●加齢   ●運動不足   ●肥満  

●姿勢の崩れ

●妊娠・出産  ●女性ホルモンの減少 

●強いくしゃみ、咳

●排便のいきみ、便秘、痔

●腹圧をかけた腹筋運動

などです。

骨盤底筋群は20代の女性では5~9㎝ほどある厚みも更年期から閉経にかけては女性ホルモンの分泌が急激に減る事でデリケートゾーン全体の粘膜が薄くなったり乾燥しやすくもなったり、そして年齢と共に硬く萎縮したり、緩みやすくなっていく場所です。

※ちなみに「潤い」は女性ホルモンの一つ「エストロゲン」の作用です。


◉骨盤底筋群の機能が衰えて起こるトラブルはどんなもの?

●尿漏れ・頻尿・夜間頻尿・便失禁・便秘・痔

●骨盤内の臓器の下垂、臓器脱(子宮脱・膣脱など)

●下腹部が出たぽっこりお腹

●ヒップが下がる、太ももが太くなる

●姿勢が崩れる

●自律神経の不調

●血流やリンパの流れが悪くなる、下肢のむくみ、冷え

などです。


「子宮脱って何!?」とびっくりされるかもしれませんが、介護や介助のお仕事をされていらっしゃる方から「子宮脱」されていらっしゃる高齢者は多いという話はよく聞きます。

これは加齢や筋力の低下で内臓が下垂し骨盤底筋群で支えきれなくなっているため。

また下垂した内蔵に押し出され膀胱周辺自体も硬くなるので尿を溜めきれなくなったり・・

そんな排泄トラブルは増えやすくなってきます。


確かに「尿漏れパット」を使えば安心。

でも本当に安心!?

尿漏れパットや生理用ナプキンの素材は高分子吸収剤。

これは「冷えピタシート」や「保冷剤」の素材で使われるものと同じもの。

つまり・・冷たいジェルをずっとあてているようなものです。

女性にとって「冷えは万病の元」といいますが、どの世代の女性でも子宮や卵巣、膀胱に近いデリケートゾーンを冷やすことが身体によいか否かは、想像に容易いと思います。

また痒みやかぶれ、ムレなどの皮膚トラブル、臭いだって気になりませんか?

生理用ナプキンは素材選びも大事ということ。


そして自律神経を整えていく上でも大切なポイントになっているのが「骨盤底筋群」です。

生理がある方にとっては本来の身体のリズムでは「夜の就寝中の経血」は出ません

「夜も安心!超熟睡〜」なんていう生理用品がありますが、自律神経の副交感神経が優位になる夜は子宮もお休みモード。

これが自律神経の働きです。

私は以前やっていたヨガでは変化を感じなかった事ですが、ウィメンズケアヨガを実践するようになってから変化した事の一つです。


それでも他人事のように聞こえ「私には関係な〜い」なんて思っているそこのアナタ!!

今は関係なくてもこの先はホントに大丈夫!?


最初は感覚が分かりづらくてもいろいろなアプローチで意識する事を積み重ねると、

「あぁ、ここなんですね!」とか

「こういう事なんですね!」とか

段々と気付いたり、意識できるようになっていきます。


特に年齢を重ねれば「骨盤底筋群」は鍛えておきたいところです。

動かし方や意識の仕方はクラスで毎回お伝えしていますのでぜひ一緒に積み重ねていきましょう!



【お知らせ】

★世代別にワークショップを予定しております★

 ◆生理やPMSのこと、更年期のこと、閉経前後のことなど女性のカラダを学ぶワークショップ

 ◆閉経後の60代以降の方向けのエイジングケアを学ぶワークショップ

春以降の開催予定です。

詳細は追ってご案内させて頂きます。